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染色体・遺伝子

検査項目名称
脆弱X症候群ならびに脆弱X症候群関連疾患(FXTAS・FXPOI)の遺伝子解析
(FMR1)
コード 12537
統一コード 8C866-9901-019-851
検体必要量(mL)容器 / 保存
血液 2.0 (EDTA2K加血)
B-30
採取条件・提出条件 / 備考 当項目専用の匿名化依頼書を使用してください。
X染色体FMR1遺伝子内の三塩基(CGG)繰り返し配列のリピート数と、その結果によるACMGガイドラインの判定区分より、Normal(正常)、Intermediate(中間型)、Premutation(前変異)あるいはFull mutation(全変異)を報告します。
●補足情報参照
所要日数 14~22
検査方法 PCR法
基準値
実施料 / 判断料 3880 判遺 ※

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コンペンジウム

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解説 脆弱X症候群(FXS)は精神遅滞を伴う遺伝性疾患で、責任遺伝子FMR1内の三塩基(CGG)反復配列の伸長により発症する。
疾患責任遺伝子のなかの三塩基反復配列(トリプレットリピート)が親から子に遺伝する際、そのリピート数に変化が生じ、それが発症原因となる遺伝性疾患はトリプレットリピート病と呼ばれ、本FXSが端緒となりその後多数の神経疾患が見出されている。
本検査はPCR法を用いてCGGリピート数を知ることができる、FXSおよび関連疾患の診断に有用な検査である。
FXSにおいては、FMR1内CGGリピートの過剰な伸長がDNAのメチル化をもたらし、FMR1遺伝子の機能が失われる。FXSは、細長い顔、突出した下顎、大きく立った耳や巨大睾丸などを特徴とし、自閉症、てんかん、睡眠障害などを合併することも多い。男性患者では重度の知的障害を呈する例もあるが、女性患者では軽度、中等度の場合も多い。
CGGリピート数は、正常では54以内であるが、FXS患者では200を超える(全変異)。FXS患者の母親は、55~200のリピート数(前変異)をもつ保因者である。正常と保因者の間に45~54の中間延長が存在し、この祖先からやがて保因者が生じると考えられている。FXSの前変異をもつ保因者からは、50歳以降にパーキンソン様症状、精神症状などを呈する脆弱X症候群関連振戦/失調症候群(FXTAS)を発症することがあり、女性保因者においては早期の月経停止などがみられるFXPOIを示すこともある。
FXSは、古典的にはXq27.3部位の切断を確認する染色体検査が実施されていたが、必ずしも異常を検出することができず、遺伝子診断が必要となる。本PCR法では、上記の反復配列数によって正常、中間型、前変異、全変異の4つの区分に分けられるが、検査精度上およそ±10%の差が生じ得るため、区分カットオフ付近の結果については十分注意する必要がある。

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補足情報


(注)匿名化依頼書を使用してください。
遺伝学的検査(処理が容易なもの3880点、処理が複雑なもの5000点、処理が極めて複雑なもの8000点) 脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く)、脊髄性筋委縮症、球脊髄性筋萎縮症、筋強直性ジストロフィー、先天性難聴、脆弱X症候群、若年発症型両側性感音難聴、先天性赤血球形成異常性貧血、家族性アミロイドーシス、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、家族性高コレステロール血症等の遺伝子疾患が疑われる場合に行うものとし、患者1人につき1回算定できる。
ただし、2回以上実施する場合は、その医療上の必要性について診療報酬明細書の摘要欄に記載する。
なお、脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く)、脆弱X症候群、若年発症型両側性感音難聴、先天性赤血球形成異常性貧血、家族性高コレステロール血症、鰓耳腎症候群、アッシャー症候群の遺伝子検査については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長への届け出が必要(関係学会の作成する遺伝学的検査の実施に関する指針を遵守し検査を実施していることが公表されている衛生検査所には委託可能)
検査の実施に当たっては、個人情報保護委員会・厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」(2022年3月改正)及び関係学会による「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」(2022年3月改定)を遵守すること。

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